地震の時、夫は高嶺の花のために自分の子供を捨てた のすべてのチャプター: チャプター 11

11 チャプター

第11話

1ヵ月後、私は泰一と晴美の墓に会いに行った。泰一と晴美の墓の前に、すでに乾いていた果物をたくさん見つけた。ウルトラマンとプーさんの人形があった。また手紙もあった。そこにはこう書かれていた。「泰一と晴美、ごめんなさい、お父さんは最悪のお父さんだ。君たちの許しを願っていないが、僕が君たちに復讐しよ」岡田康一は逃亡し、ニュージーランドに逃亡していたが、現地警察に捕まった。訴えが成功した、裁判所は両親の家を私に返してくれた。家を引き取りに行った日、私は川原和馬の筆跡が書かれた付箋を見つけた。「あと1ヶ月、あと1ヶ月、二人分ちょうど...」最後の一文字、「人」という文字が書き残されていた。私の心は答えを知っていた。浅川梨奈が岡田康一の子を宿っていたということを知ったからだ。彼は浅川梨奈の二人の子供の命で、泰一と晴美の二人の命を返そうとしたのだ。その日、私が古い家から出てくると、突然激しい雨が降り出した。雨が上がった後、どこからともなく飛んできた二匹の蝶が私の肩に止まり、離れようとしなかった。「梓川上野、早く見て、二匹の蝶だよ」「そう、愛に満ちた人は蝶になって、親しい人に別れを告げに来るって聞いたけど、もしかしたら、生まれ変えるんだよ」私は目が赤くなった。「泰一と晴美はまだ私をママに選びたいと思うかしら」二匹の蝶は羽を振り、飛び去っていった。私が蝶を追いかけようとしたとき、梓川上野が私の手を強く握った。「えっと、上野さん」「私の人生で最大の過ちは、あなたが結婚する時に止めなかったことだ。もしあの時、あなたがとても苦しむことを知っていたら、あの時、心の中の話を伝えたはずだ」「絵里、私は高校生のときからあなたが好きだった。15年間、ずっと心に秘めていた」空は青く、今度、私も梓川上野の手を強く握った。(終わり)
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