第12話

実は、鬼王が岳子离を修復し、さまざまな特権を与えることを許可した理由は、岳子离が次の鬼王になることを受け入れたからだということだった。

私は驚きとともに、鬼王と一緒に冥界へと足を運んだ。

そこで初めて、すべてが鬼王が仕組んだ大きな計略だと知ることになった。

ちなみに、歴代の鬼王の任期は通常1000年だ。しかし、千年もの間、孤独で何もできず、冥界から出ることもできないため、誰もその地位を引き受けたがらない。

現在の鬼王は、継承者がいなかったため、1200年もその地位に就いていた。

そのうちの200年は、ほとんどサボっていたような状態で、特に最近数十年はほとんど寝ているようなものだった。

彼は、上司が自分を罷免するのを待っていた。しかし、待てども罷免命令は来なかった。彼が選んだ後継者たちは、どれもその地位を引き受けることを拒否していた。

例えば、最初は岳子离もその候補者の一人だったが、最初は全く受け入れなかった。

鬼王が仕事を怠けているため、冥界では鬼魂の管理が疎かになり、遊魂が人間界に出て騒ぎを起こすことが増えた。

そのため、鬼差が人間界で活動し、遊魂を冥界に戻す必要があった。

ここで優れた鬼差と言えば、私の母が一番だが、彼女は恋愛に苦しんで早く冥界に戻った。

私が次に優れた鬼差だと見込まれ、鬼王は私を助けるために、愛を断ち切るようにと試みた。そのため、妖艶な美女に姿を変え、私と岳子离の仲を引き裂こうとした。

しかし、当時、鬼王はまだ知らなかった。岳子离はすでに私に深い愛情を抱いていたことを。

岳子离は、春画の最後のページで知った方法を使って、私を治療してくれた。

鬼魂が鬼差と親しく接することで私を助けることができると知り、彼は自分の魂が消えることを恐れずに私を救った。

私が回復すると、彼は危機的な状況に陥った。

幸い、鬼王は彼を惜しみ、救ってくれたが、その見返りとして岳子离に一つの条件を出した。

「次の鬼王になること」だと。

岳子离は、私から離れることを考えたくなかったので、その条件を受け入れた。

だが、鬼王はそれを秘密にしておくよう求めたため、岳子离はそのことをずっと私に話さなかった。

「私にも教えてくれなかったんだね！」私は譲らずに言った。

「一つは鬼王との約束があるから。二つ目は、僕たちが結婚したばかりで、まだお