「ハルトにフェリス、異世界の仲間にこんなとこで会えるとは思わなかった」漣は味方だったようで、一安心したがさっきの一触即発の状況を見ていればそんな呑気なことを言ってられない。 「レオン!お前なんで連絡がつかなくなってんだ!てか一ノ瀬漣ってなんだよ!レオンからレンに変えたってことか!?」「す、すまない。私にとってはここが異世界。携帯の使い方もよく分からず飛ばされた当初は皆を探すより先にこの世界に順応しようと努力していたんだ」漣はこの世界の道具に疎いようで、機械という物自体異世界には存在しないらしい。春斗はすぐに順応したみたいだが、個人差があるみたいだった。 「それよりも剣聖が見つかってよかったわ。アタシたちだけじゃ正直あれに勝つのは無理だしね」「確かにな、レオンじゃなかったら俺らも何人か死ぬレベルだしな」何か僕のよく分からない話が飛び交っている為、会話に入っていくのが難しい。 「ただまあこれで20人全員見つかった訳だ。これなら異世界に帰るゲートが出来ても安心だな」「そうね、まだ完成した訳じゃないからカナタくんは絶対に守りきらないといけないけど」 そうだ、僕を守ってくれ。さっきみたいな戦いが敵と遭遇したら起こるんだろう?すぐに死んでしまうよ僕は。 「敵は何人生き残っている?私はこっちに来て3体は始末したが」「じゃああと5体だな。意外と少ないな!」全然嬉しくないぞ。あんな戦いができて尚且悪意を持っている奴があと5体もいるんだろ。 「あの、すみません一つ聞いていいですか」恐る恐る会話に入ろうと声をかけると漣が真っ先に反応した。「本当にすまないことをした。君が異世界人にとっての救世主とは知らずに怪我を負わせるところだった」「いえ、それはもういいんですけど……剣聖とか火炎魔人?とかってなんですか?」
Last Updated : 2025-01-23 Read more