お正月の直前、夫と浜雪(はまゆきし)の雪の王国へ遊びに行こうと相談した。ついでに私の実家に行って、両親に年賀をして、それから夫の実家に帰って正月を迎えようと思っていた。夫とは大学の同級生だった。大学に入学する際、私は待ちきれないほど18年間暮らしてきた北奥地方を離れて、陽南地方の大学に進学した。大学時代に夫と出会い、愛し合った。彼のために、私はためらうことなく遠くの陽南地方へ嫁いだ。仕事が忙しくて、もう3年間実家に帰っていなかった。今回は旅行の機会に帰省し、親孝行したいと思った。夫は最初、北奥地方が寒いことを嫌がった。真冬にまだ北奥へ行くなんて、まるでバカげていると言っていた。私は不満に思って反論した。「夏にはまた天気が暑すぎるとか、道のりが長くて、休暇が足りないとか言っていたでしょう。やっと連休をためることができたし、雪の王国もオープンするから、一緒に遊びに行こうよ」夫はまだ少し不満げな様子だった。すると私は彼の腕を抱え、強引にいけないなら甘えるしかないと思い、甘え声で言った。「あんた~今回は私が旅行に招待すると思ってよ。お金は私が出すから、あんたは遊びに行って楽しんでいればいいのよ!」それを聞いて、夫のしかめっ面がほぐれ、わざと控え目にうなずいた。「分かったよ」私は喜んで北奥へ行くための準備をしていた。浜雪市は寒いので、二人には防寒着がなかったが、すぐに故郷へ旅行に行けると思うと、気分が良くて、夫に何万円もするダウンジャケットを買ってあげた。休暇が始まるとすぐに、私たちは浜雪市へ飛んで行った。しかし、まだ浜雪市の雪の王国を鑑賞する暇もないうちに、私と夫はまずホテルのことで喧嘩を始めてしまった。私が予約したスイートルームを見ると、夫は顔を曇らせて言った。「『俺』のお金で何をしたんだ。普通にスタンダードルームを予約すれば良かったのに、こんな派手なものにして何の役に立つ?!お前、マジで金遣いの荒い女だ!」青井颯人の言葉を聞いて、私はすぐに腹が立った。「ちょっと、俺のお金って何だよ?私は自分のお金で予約したんだから、何を文句を言うの?旅行に出かけるのは楽しむためじゃないの?あんたが言うスタンダードルームって、四畳半で、ベッドが一つ、一泊二千円の小さな旅館のことじゃないの?そんな汚
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