うちのトトはキャットタワーでぐっすり寝ていた。小さなヒゲがピクピク動いていてすごく可愛い。その姿をスマホで撮ろうとした時、突然グループチャットの通知音が連続で鳴り始めた。画面を開くとまた402室の婆さんが何か書き込んでいた。「みなさん!大ニュースです!うちの嫁が妊娠しました!」 「占い師に見てもらったら、この子は神様に授かったお告げで、将来きっと大人物になる『福の子』だそうです!」 ......婆さんのプロフィール写真を確認すると、太っていて横柄そうな顔が映っていた。「ああ、昨日のあの人か!」と思い出した。昨日の午後、私はトトを連れてマンションの庭を散歩していた時、たまたま野良猫数匹と出くわした。家に戻って猫用の餌を持ってきて与えていると、この婆さんが突然現れて、私と猫たちをジロジロと睨みつけてきた。「これ、全部あんたが飼ってるの?」 深く考えずに「まあ、そんな感じですね」と答えた。すると婆さんは突然怒り出し、私を指差してこう怒鳴った。 「誰がここで猫を飼うのを許した!明日すぐにこの猫たちをどこかに追いやらないと......」婆さんの剣幕にびっくりして、トトを抱き上げてその場を離れた。後ろで何か喚いていたけど、聞く気にもなれなかった。最初は「どこかの迷惑なお婆さんだろう」と思っていたが、まさかこの人が私の向かい、402号室に住んでいるとは!その後、婆さんがさらに続けた。 「嫁とうちの福の子のために、私は一晩かけていくつかルールを決めた!住民全員が従うべきよ。もし誰かがこのルールを破って嫁や孫に何かあったら、絶対に許さない!」 さらに、手書きのお達しの写真を何枚も送りつけてきた。 「よく読め!」というので開いてみると、一枚目から呆れ果てた。 「一つ、嫁は毎日午前10時から12時、午後6時から8時に散歩をする。この時間帯は他の住民はエレベーターや廊下、庭の運動スペースを避けること。嫁の邪魔をしないためだ! 二つ、家に女の子、つまり『金食い虫』がいる家庭は、嫁の外出時間を避けること。うちの福の子に悪影響を与えないためだ!」「はあ......?」と思わず白目を剥いた。この婆さん、完全に頭がおかしいのか?嫁が妊娠しただけで天皇にでもなったつもりか? さらに次の写真を見る
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