2号は、正志がスマホを使う時間を全く管理しなかった。分別のない子どもは、毎日インターネットから大量の刺激的で、時には有害な情報を受け取り続けた。夜遅くまでスマホで遊び、疲れ果てるまで寝ようとせず、朝は起きられない。短く断片的で刺激の強い動画を見過ぎたせいで、授業中に集中することが難しくなり、2号も学習のサポートをしなかったため、成績はどんどん落ち込んでいった。さらに、クラスメートとの交流の中で、動画で見たような下品な行動を無意識に真似し、相手を怒らせることもあった。裕福な家庭の子どもが持つ高価なおもちゃや大きな家を動画で見ては羨ましがり、自分の生活に不満を持つようになっていった。2号はようやく気づいた。「もう、正志は手に負えない……」彼は幼い自分自身に問いかけた。「君が欲しいものは何でもあげたのに、どうしてこんな風になったんだ?」正志はソファに横になり、タブレットを弄りつつ、面倒くさそうに言った。「あんたも言える立場?毎日出前ばっかり頼んで、自分でご飯作らないでしょ。母親失格だね!」2号、つまり正志自身は、勉強すら面倒だと感じる性格。家事なんてなおさらだ。それでも彼は相変わらず出前を注文し続けた。結局、システムが警告を出した。「正志の健康状態が悪化しています。成績も低下中。このまま期末まで改善がなければ、2号は失格となります」正志は毎日ファストフードを食べ、飲み物を2~3本も飲み、運動を全くしなかった。その結果、体重はどんどん増えたが、身長はほとんど伸びず、早期のインスリン抵抗症まで出てきた。慌てた2号は正志に話しかけた。「今の僕は未来の君だよ。一緒に頑張って、いい暮らしをするために2億円稼ごうよ!」だが、正志はタブレットから目を離さず、白けた声で返した。「ママ失格だよ!子どもを育てるのは親の義務でしょ。なんで僕が頑張らなきゃいけないの?自分で稼ぎなよ」「楽しい教育」などもはや通用しない。2号と正志は毎日喧嘩するようになった。さらに悪いことに、2号は私の貯金をすっかり使い果たしてしまった。ついに2号は叫び声を上げた。「違う!もし僕が金持ちのママだったら、絶対こんな苦労しなかったはずだ!うちが貧乏なのに、どうして子どもなんか産んだの?」観客たちは私を見て、同情の表情を浮かべた。私は首を振りながら言った
Read more