The switch: I'm the Alpha, he's the luna

The switch: I'm the Alpha, he's the luna

last updateLast Updated : 2023-05-31
By:  OMBCompleted
Language: English
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Selena miraculously become the Alpha over night, swapping bodies with her husband who never cared about her, and now someone seems to be after her life but unfortunately for them, she was now the Alpha, Selena is now presented with a million chances to get back at her husband who had made her one year marriage hell? Would she act on her resentment or would they put aside their differences and work together to get back to their respective bodies? What would happen if love gets intertwined with it all, will Selena ever be able to forgive her husband Chris for everything or will she end up rejecting him?

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Chapter 1

prologue

私は神谷美桜(かみや みおう)。神谷朔(かみや さく)と結婚して三年になる。けれど、生死の境で彼が迷わず選んだのは、幼なじみの小山奈美(こやま なみ)だった。

朔はびしょ濡れになった奈美をそっと抱き上げ、本来は私が乗るはずだった救命いかだの最後の空席に乗せる。その目には隠しきれない労りが宿っていた。

一方、五歳の息子――神谷陽斗(かみや はると)は、私が渡したただ一枚の乾いた服を脱いで奈美の肩に掛け、子どもらしくも大人びた口ぶりで宥めた。

「奈美お姉ちゃん、こわくないよ。ぼくもパパもずっとそばにいるから」

救命いかだの上は、あたかも三人だけの世界のように温かくまとまっている。水の中でもがく私など、まるで存在しないかのように。

「助けて、助けて!朔、助けて」

必死に声を張り上げた私に返ってきたのは、朔の冷ややかな視線だけだった。

「もう席はないんだ。無理に乗ったら、奈美はどうする?」

その言葉を聞いた陽斗は、声を張り上げて泣き叫んだ。

「だめ!ママ乗らないで!奈美お姉ちゃんが落ちちゃう!」

周囲の人々は私に同情の視線を向けていたが、この切迫した状況では、誰ひとり私を乗せようとはしない。

彼らの遠ざかる背中を見送るうちに、胸が張り裂けるような痛みに襲われた。

この瞬間、もう生き延びる必要などないのだと思った。

もがくのを諦めかけたとき、一本の流木が私をすくい上げ、岸へと押し上げてくれた。

再び目を覚ますと、病院だ。

医師が診断書を手に眉を寄せて言う。

「うつ病がここまで重いとは……身体症状も強く出ています」

私はただ病室の天井をぼんやりと見つめる。心はすでに冷え切り、頭の中にはただ「死」の思いだけが暗く澱んでいた。

医師が出ていくと、私は枕元の引き出しから睡眠薬の瓶を取り出した。五十錠──これさえ飲めば楽になれる。

蓋を開け、錠剤をすべて口に放り込んだ。

頭がふわりと霞み、夢の中に沈むように意識が遠のく。

私は静かに背を横たえ、訪れるはずの死をただ待っていた。

次の瞬間、うつ伏せに押さえつけられ、誰かの指が喉をえぐるように突っ込まれた。

「美桜、何を飲んだ!早く、早く医者を!」

胃の奥をえぐられるような吐き気が込み上げ、錠剤が食道を伝って逆流してきた。私は床に吐き散らした。

目を開けると、片桐悠真(かたぎり ゆうま)が背中を絶え間なく叩き、吐かせようと必死に促しつつ怒鳴っていた。

「バカか、お前は。朔に選ばれなかったくらいで、そんな男のために命まで投げ出すのか!」

死にたい一心で、私は彼の手に噛みついた。指先から血が滲んでも、彼は手を離さない。

その間にも医師たちが駆け込み、胃洗浄のための機器を運び入れてくる。

私は必死にもがいたが、結局は押さえ込まれ、ベッドに縛りつけられた。

やがて喉へ管が差し込まれたとき――再び視界の端に、悠真の同情に満ちた眼差しが映った。

悠真は、朔が幼い頃から共に育った親友だ。

だが、朔が家の事情に押されて私と結婚したと知ってからは、何かと理由をつけて私を疎み、孤立させようと仕向けてきた。

去年、陽斗の誕生日に朔に頼まれて悠真がケーキを買ってきた。

私がマンゴーアレルギーだと知っていながら、買ってきたのはマンゴーケーキだった。

私は自分がマンゴーにアレルギーがあるからそのケーキは食べられないと説明した。すると、悠真は陽斗に「お前のママはお前を愛していない。だから一緒に誕生日を祝おうとしないんだ」と吹き込んだ。

陽斗の泣き叫ぶ声は、別荘中に響き渡った。

陽斗に虫歯があるとわかっていながら、悠真は平気で甘い菓子を与えるし、さらに、こっそりゲーム機まで買い与え、幼い陽斗を早くも遊びに夢中にさせてしまった。

私がそれを見つけると、悠真の持ってきたものはすべてまとめて捨てた。

それが陽斗の不満を招き、彼は私の前で泣きじゃくった。

「ママなんて嫌い!これは悠真おじさんがくれたのに、どうして捨てちゃうの!」

そうして、彼の挑発によって、私と陽斗の間には少しずつ深い溝が生まれていった。

その隙を突くように悠真が入り込み、息子の信頼を得ると、私の悪口を吹き込み続けた。そのせいで陽斗は幼い身でありながら、いつの間にか私に反発することを覚えてしまった。

彼はまるで暗がりに潜む幽霊のようだ。

私の生活をめちゃくちゃにかき乱したあげく、今度は何食わぬ顔で救いの手を差し伸べてくる。
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Comments

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Hermes
108 and 109 look to be the same too.
2023-04-23 04:56:38
0
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Hermes
Chapters 97 and 98 appear to be the same
2023-04-07 23:28:48
1
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