プロジェクトのお金が振り込まれたら、しばらくリラックスしようと思っていた。そこで、友達に旅行先をお勧めしてもらおうと、SNSに投稿した。投稿した直後、早速誰かからDMが来た。メッセージを送ってきたのは、友達リストにいたガイドの山本だ。彼の熱心な話を聞いているうちに、タイに行ってみるのもいいかなと思った。理由は2つある。まず、まだ海外に行ったことがない。そして、タイ旅行はコスパがいいと聞いたからだ。私は団体ツアーではなく、プライベートツアーを予約した。山本は私の興味に合わせて特別なルートを組んでくれる。だから、彼に「お兄さん、タイでは何を楽しみたいんですか?」と聞かれたとき、少し迷った。あれこれ考えた末、「地元の特色が感じられるところで、君に任せるよ」とだけ返信した。山本はすぐに、ニヤリとした絵文字を2つ送ってきて、「分かりました」と答えてくれた。タイに到着してから最初の2日間、山本はたくさんの観光名所や美味しい食べ物を案内してくれた。夜、ホテルに戻って、彼のここ数日の働きに感謝して、少しばかりの心付けを送った。すると彼は、「お兄さん、明日行くところはもっと気に入ると思いますよ」と返事をくれた。しかも、明日はゆっくり寝ていいと強調された。その場所は夜しか開かないからだ。彼の神秘的な言葉に、私は好奇心でいっぱいになったが、いくら尋ねても、山本は「企業秘密だ」として一切答えなかった。当時は、これは旅行会社の規定かと思っていたが、後で知ったのは、行く場所が厳重な秘密を必要とするということだった。翌日、日が暮れる頃、山本がホテルに迎えに来た。彼が連れて行ってくれたのは、オークション会場だった。車で30分ほど走り、私たちは人里離れた倉庫に到着した。入り口には黒い服を着たボディガードが巡回していて、その様子を見て私は「ひょっとしたら今夜、本当にいい物を見つけるかもしれない」と思った。車を降りると、山本は私が読めない書類を2枚取り出して、チケット係に渡した。相手は私を一瞥し、その書類を隣のシュレッダーに放り込み、2つの仮面と番号札を渡して、私たちは中に入った。中に入ると、そこは本当に別世界だった。耳をつんざくような音響、そしてほとんど裸のバニーガールがシャンパンを運び回っている。一部の人々は、彼
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