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A Deal with Betrayal

A Deal with Betrayal

By:  Serene SnowflakeCompleted
Language: English
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During my father's funeral, my husband pants heavily while pulling my cousin's legs around his waist in the morgue. She holds him saucily and asks, "How did it feel? I left my first time for you." He pulls her close, looking sated. "It felt mindblowing." She asks coquettishly, "When will you marry me, then?" His expression turns serious. "I can give you as much money as you want, but your cousin is the only woman who can be my wife. The company we've established together is going public soon." I record all of this. On the day the company becomes publicly listed, a video of their intimacy in the office is played on a humongous screen. Then, I sell my shares and travel around the world. That's when my ex-husband weeps and begs me to return.

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Chapter 1

Chapter 1

私は、西園寺玉(さんおんじ たま)の婚約者として五年を共に過ごした。

それでも、私のための結婚式は訪れなかった。

やがて彼は、私の異母妹に一目惚れし、堂々と彼女へのアプローチを始めた。

でも今の私は、泣くこともなく、文句も言わず、昔のように彼の気が変わるのをじっと待つこともしなかった。

……

「裕之……前に言ってくれたプロポーズ、まだ有効?」

鏡の前に立ち、自分のやつれた顔を見つめながら、私は静かに口を開いた。

思っていたほど、人生の大きな決断は難しくなかった。

「明空(みよく)……本当に、結婚してくれるのか?」

電話の向こうから聞こえた北条裕之(ほうじょう ひろゆき)の声は、落ち着いていて低く、それでいてかすかに喜びがにじんでいた。

胸の奥がふと苦しくなり、私はそっとうなずいた。

「うん、結婚しよう。できるだけ早くね」

「明空……すごくうれしいよ。大学の頃から、ずっとこの日を夢見てた」

いつの間にか、鏡の中の私は、かすかな笑みを浮かべていた。

「裕之、半月だけ待って。こっちのこと全部片づけたら、すぐにそっちへ行くから」

「わかった。待ってるよ」

電話を切ったちょうどその時、部屋のドアが勢いよく開かれた。

「明空……」

父・金泉学(かないずみ まなぶ)は気まずそうに咳払いを一つした。

「桜宮ちゃんの体調があまりよくないんだ。お前の部屋は日当たりもいいし……部屋を代わってやれないか?」

私は黙ったまま、父の背後に立つ継母・金泉律子(かないずみ りつこ)とその娘・姫内桜宮(ひめうち さくらみや)を見つめた。

すぐに継母が口を開いた。

「あなた、こんなことで明空に迷惑かけないで……」

桜宮も遠慮がちに続けた。

「ううん、パパ、私は平気だよ。お姉ちゃんが嫌な思いするなんて、見たくないから……」

「遠慮するな。桜宮ちゃんも俺の娘だ」

そう言いながら、父は私にまっすぐ視線を向けた。

「明空、姉なんだから、少しは譲ってやれ」

私は、黙ってそのまま父を見つめていた。

きっと怒りが込み上げてくると思っていた。

父が、血の繋がらない桜宮を私より大切にするなんて。

けれど、不思議と何の感情も湧いてこなかった。

それどころか、私は微笑みながら頷いた。

「いいよ。譲ってあげる」

あと半月で、この家から出ていく。

もう、どの部屋にいるかなんて、どうでもよかった。

父は、私が素直に応じたことに満足げだった。

継母も、心から嬉しそうに笑っていた。

彼らが出ていったあとも、桜宮だけは残った。

「お姉ちゃん、荷物、私が手伝うね」

彼女はまるで良い子のように、私の前で微笑んだ。

けれど部屋を見渡す目は、どこか誇らしげだった。

「まさか本当に、パパが部屋を代わっていいって言うなんて思わなかったよ。

ねえ、お姉ちゃん、怒ってる?

だって私、玉くんも奪っちゃったし、十年も住んでたこの部屋まで取っちゃったんだもん」

私は何も答えず、スーツケースを取りに向かった。

そのとき――

「きゃっ!」

桜宮が突然、床に転げ落ちた。

机の角に腕をぶつけ、そこはもう紫色に腫れ始めていた。

「明空!桜宮ちゃんに何をした!」

いつの間にか、玉が現れていた。

声を聞きつけて駆けつけたらしく、ちょうど桜宮が倒れるところを見たようだった。

彼は険しい顔で近づき、桜宮をそっと抱き起こした。

「玉くん……大丈夫だよ。お姉ちゃん、わざとじゃないの」

痛みに耐えながらも、彼女は微笑みを浮かべた。

「全然平気……そんなに痛くないよ、玉くん」

「すりむいてるじゃないか……それで平気なわけあるかよ」

玉は彼女の腕を見つめ、目を曇らせた。

そして私に視線を向けると、その目は一気に冷たくなった。

「明空。桜宮ちゃんが気に入らないなら、俺に文句を言え。

年下の女の子に手を出すなんて、恥を知れ。

桜宮ちゃんは、もう十分つらい思いをしてるんだ。

金持ちの家に生まれて、何の苦労も知らないお嬢様のお前と違うんだ」

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